日本ではOK,イギリスではNG!

日本では誰もが当たり前にしていることでも、イギリスでは大変なマナー違反と取られてしまうことがあります。 ここでは、その中でも特に気を付けたいことを、幾つか挙げてみたいと思います。

 こちらに全く悪気は無いのに、無意識のうちに取った些細な行動のせいで、相手に随分と悪い印象を与えてしまった、ということは、海外ではよくあるのではないでしょうか。

 日本人がうっかりしてしまうマナー違反の中で有名なところは、音を立ててスープをすすること、音を立ててものを食べること、ゲップをすること、などがあります。 これらはもう、海外旅行をする日本人の常識といってもよい基本マナーだと思うのですが、それ以外にも、イギリス人にはいい顔をされないことが幾つもあるのです。

NG1:鼻をすする行為

 例えば、日本では人前で鼻をかむのは恥ずかしい、と思われていて、 特に若い女性などは鼻をすすることが多いようですが、これはイギリス人がとても嫌がることです。 その証拠に、彼らは電車の中でもどこでも、若い美人も、キチンとスーツを着た紳士も、遠慮なしに鼻をかんでいます。

 私もいまだに、家でテレビを見ていて、近くにティッシュペーパーが無いと、つい鼻をスン、スン、とやってしまうことがあるようなのですが、そんなときには夫から無言でポケットからサッとティッシュを差し出されて、とても恥ずかしい思いをすることになります。 

NG2:視線を逸らしたり、うつむき加減で軽く会釈する行為

 また、イギリスでは人と目が合ったときなどには、ニコッと愛想笑いをする、というのが大切です。 日本人は視線を恐れる民族といわれており、人と目が合うと、無表情でサッと視線を逸らしたり、うつむき加減で軽く会釈をしたり、ということが多いのですが、イギリスでもその調子でいると、「何て無愛想な人だろう」と思われてしまいます。 

 日本に居ると、知らない人に笑顔をみせることはあまりないかもしれませんが、イギリスに来たら、挨拶のとき、バスや電車で席を譲るとき、車を運転していて道を譲られたとき、そして自分の方が道を譲るとき、とにかくあらゆる場面でこの「ニコッ」が交わされています。

 心からの笑顔でない、いわゆる「fake smile(=作り笑い)」でも、これがあるだけで(私は貴方に敵意を持っていませんよ)という意思表示になるせいでしょう、随分気分が良いものです。日本では許される「無言・無表情で頭を垂れてソソクサとその場をやり過ごす」という習慣は、イギリスでは受け入れられませんから、気をつけた方が良いでしょう。

NG3:食事の席にて

 また、食事をする席で、髪や顔に手をやるのも、あまり感心できません。食事のときには髪を束ねろ、とまでは要求されませんが、一度お席に着いたら、できるだけ胸から上には手をやらない方がスマートです。 もちろん、テーブルの上でヒジをついたり、ほお杖をついたりするのも、行儀の悪いことなので、お食事は自分たちだけでなく、周りの人たちにとっても気分の良いように済ませたいものです。

NG4:軽いお節介やき

 また、日本人同士では頻繁に行われる「軽いお節介やき」も、海外では「本当に余計なお世話」としてとられてしまうこともあるようです。 これは、以前私が学生寮に入っていたときのことですが、朝、授業開始10分前になっても、同居していた女友達が黙々と朝ごはんを食べ続け、いっこうに寮を出る気配がなかったので、心配になった私はつい、「急がないと、遅れちゃうよ」と彼女に声を掛けたのです。 

 すると、その子はギロッと私を睨んで、「そんなのわかってる!」と、もの凄い剣幕で怒ってその場を去り、その後しばらく口をきいてくれなかった、ということがありました。 そもそも彼女は、少々太り気味だったことを大変コンプレックスに思っていたので、私の言葉を「そんなに食べるのはもうよしなさい」という意味で取って、あんなに怒ったのかもしれないのですが、とにかく、悪気が無かっただけに、私にはショックな出来事でした。 

 日本人の側からすると、「問題を未然に防いであげたい」という気持ちが強い、でも、イギリス人は、「問題が起こるギリギリまで相手を見守り、本当に危なくなった場合のみ、手を差し伸べる」、と考えるように、それぞれの国の「思いやりの質」に違いがあるようです。

 このため、日本人の親切心が、時にイギリス人には「問題が起こってもいないのに、私のやることに口を出してくるなんて、余計なお世話!」ととらわれてしまうようですから、注意しなければなりません。

NGまとめ

 こう書いていると、日本人はマナーを全く知らず、イギリス人は紳士淑女ばかりのように見えてきますが、そんなことはありません。

 電車の椅子に平気で土足を乗せるのもイギリス人ですし、お皿洗いのすすぎが適当で、泡だらけのままお皿を乾かしてしまうのもイギリス人です。 こういった文化の違いを日常的に目の当たりにできるのも、国際結婚の醍醐味なのです。

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